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Aqours 5thライブ 虹企画「Aqours Rainbow」の裏側

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2019年6月、埼玉・メットライフドームにて行われた、Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!~。
アンコールの「Aqours」コールとともに、ペンライトの光で9色の虹が出来上がりました。
約3万人にものぼる、大勢のファン「ラブライバー」 を巻き込んで、会場を染め上げた美しさには、言葉では表しきれないほどの感動がありました。
このキセキの模様はライブ終了後ほどなくしてラブライブ!公式Twitterに掲載され、 ライブに参加した人たちはもちろんのこと、多くのファンを驚かせました。

この企画を実現させるために、有志のチームが活動していました。当サイトではチームのメンバーに、企画の裏側やエピソードをインタビューをすることができました。

企画チームの紹介

企画公式サイト http://aqours5th.html.xdomain.jp/
Aqours Rainbow https://twitter.com/rainbowaqours

*今回インタビューさせていただいたチームは、2つの企画を統括していました

1.アンコールの前、客席内に虹を架ける企画
→「Aqours Rainbow」

2.劇場版アニメの劇中歌「Brightest Melody」の曲中に会場をみかん色に染める企画
→「みんなで届けるブレード企画」

そのなかでも今回は「Aqours Rainbow」企画チームのみなさんにインタビューを実施いたしました。


客席に虹が架かっている様子

▲ ライブBlu-ray&DVDの視聴動画。該当のシーンは18分15秒付近から

インタビュー

——早速ですが、「Aqours Rainbow」チームさんの紹介と、どなたがどういう領域を担当されていたのか教えてください。
「Aqours Rainbow」という「チーム」で動く以上、企画当初からあくまでも企画はみんなでやるものだと、みんながみんな一緒という感じでやっていました。つまり、特に明確に領域を分担しているというわけではありませんでした。

——代表や主催などリーダーとして活動されていた人はいらっしゃるのでしょうか。
これも同じく、明確に代表という存在は決めていませんでした。それぞれの領域で、比較的動く人、動ける人という形で主要メンバーのようなものは自然とありましたが、大体はみんなで決めてそのあとじゃあどうしようかという感じで、結局みんな平等という形になりました。もちろん各々得意分野があるのでそれに対してはこの人にお任せすることはありましたね。

——Webのデザインをされていた方も本日いらしてますよね。カラーサーチャーは画期的だなと思いました。この機能のおかげで、私の担当色は簡単に探すことができたので助かりました。
あれはLAの企画チーム*1 が実装していたのを見て、これはすごいなと思って。こんなのがあればより分かりやすいよね、ということで見よう見まねで実装してみました。

*1 2018年のアメリカ・ロサンゼルス公演「Aqours World Love Live! in LA 〜Beyond the Pacific〜」にて、TVアニメ2期エンディング曲「勇気はどこに?君の胸に!」披露されたところ、虹が架かったというエピソード

アメリカ・ロサンゼルス 企画チームのTwitterアカウント
AqouRainbow Project https://twitter.com/AX_AqouRainbow
Team KAGAYAKITAI https://twitter.com/teamkagayakitai

——「Aqours Rainbow」さんのフライヤーはどのような体制で作られたのでしょうか。
デザイン系が得意な人を中心に、チームのみんなでイメージ図に意見を出し合いながら試行錯誤して作っていきました。
チームメンバーのこういったものを作るのが得意な人にイメージ図を元に作成してもらい、色々改善しつつ作っていった感じですね。
また、「みんなで届けるブレード企画」さんと私たち「Aqours Rainbow」は元々別チームだったので、「みんなで届けるブレード企画」さん側にもフライヤーを作っていただいて、すり合わせをしていきました。

——今回企画に至った経緯を教えてください。
日本のことではないのでみなさんの記憶にあるかわからないんですが、2018年に行われたLAライブのアンコール曲「勇気はどこに?君の胸に!」の落ちサビで客席全体にペンライトの虹が架かりました。
それがもちろん自然発生的なものではなく、企画があってのことだったんですね。その後日本でも4thライブ:東京ドームで虹を架けようと企画している方々がいらっしゃって。縁あってその方々にお話を聞かせていただいたんです。
結果的にはその企画は成功とは言えなかったかもしれないですが、彼らの活動している姿に心を動かされ、私たちもやってみたいと思いました。成功するかどうかはわからないけれど、まずそのためにはどうしたらいいんだろうと動き始めた感じです。

——4thライブの企画メンバーとは違うのですか?
深く関わっていた人もいますが、基本的には違うメンバーです。困ったことがあれば彼らに聞いて、アドバイスをいただく程度でした。

——まったく違うメンバーだったとは驚きました。4thライブでの企画を受けて「私たちの力で成功させてみたい」と思われたのでしょうか?
私たちが思っていることは、Aqoursとファンのみんなと一緒に素晴らしい景色を見たいなというのが第一でした。企画を成功させたいという想いが先にあるのではなく、みんなでこの綺麗な景色を作ってすごい!というのが見たかったんです。
企画の成功はもちろんそうですし、それは前提としてありましたが、動機としてはAqoursとそのファン、関係者のみなさんにファンのみんなで綺麗な景色を作って、キャストやみんなと感動を共有出来たらいいな。という形です。
それでみんなが感動出来たらそれは素晴らしい事だし、それが出来たら凄く嬉しいなと。虹が完成した時、会場で声があがったのを見て、聞いて、とても嬉しかったですね。

——恐らくこういう企画を立ち上げると、ファンのなかではそれぞれの想いが交錯すると思います。素敵な景色を作りたい、感謝を届けたいなど想いは人それぞれあると思いますが、チームとしてのスタンス、結論はひとつにまとまったのでしょうか?
もちろん素敵な景色を見せたい、感謝を届けたいなど、様々な想いはありましたが、どれも「キャストを含めたみんなで楽しいこと、嬉しいことを共有したい」という点では意見は一致していました。そのため結論を出すのではなく、各々の想いはそのままに企画を進めていきました。

——3万人もの相手にお願いをするということは、とても大変だったと思います。「お願い」をしていても「強制じゃないのか?」という声は散見されたのかと思うのですが、そこを乗りこえてこられたのがやはりよかったと思います。あれだけネット上に意見が集まると挫けてしまうのではないだろうかと心配していました。
本当に成功するんだろうかという心配はありましたね。1日目は恐怖でしかなかったです。企画サイトの謝辞*2 にも書きましたが、吐きそうになりながら呼びかけをしていました。
睨まれたこともありましたし、みんな頑張って呼びかけていたものの、特に1日目は辛辣な眼差しと言いますか……、野次が飛んできたのは事実ですね。できないだろうというイメージで、無視というよりは無関心が多かったです。
聞いてくれてはいるけれど、どうせできないんでしょうと思われているように感じました。事前のTwitterだったり、終わったあとの感想ツイートもそうですが、今までの3rdライブ・4thライブと、「日本ではできないよ」というイメージがやはり強く、ひしひしと伝わってきました。今までは実現できなかったのだから、今回もできないと思っていた方が多かったようです。

*2 Aqours Rainbow 謝辞 http://aqours5th.html.xdomain.jp/after-talk.html

——「お願いを続けた」とのことですが、無名のチームが活動する上での懸念はあったのでしょうか。
今回に関しては大前提として、日本ではできないというイメージが共通認識として強かった印象です。特にTwitterではそういう意見が散見されました。しかし、Twitterの人口は実際のライブの参加者よりはかなり少ない*3 と私たちは考えています。
Aqours 4thライブの企画チームのほかにAqours 3rdライブの企画に関わったという方や、あのμ's 1stライブでスノハレオレンジ*4 のためにサイリウムを配布したという方のお話も聞かせていただきました。
Aqours World LoveLive! ASIA TOUR 2019 韓国・ソウル公演*5 の方ともTwitterのDMでお話しさせていただいて。少なくとも日本では企画成功の実績がなかったんです。大前提として成功したチームがない、失敗続きだったんですね。
失敗とは言いたくないですが、決して成功とは言えるものはなくて。(過去の企画で)賛同していただいた方もいらっしゃいましたが、結果を見ると成功とはやはり言えなかったと思うのです。
私たちはお願いをする立場なので、大きく出たところで「どうせ日本ではできないだろう?」となる。実現するためにはどうすればいいのか?ということを、半年ほどひとつひとつ考えて話をしつつ決めていきました。
当日まで知らなかったよって声も実際多かったですし、知名度がすべてではないと思いますね。

*3 編集注:ライブ参加者の多くが、Twitterを利用しているわけではないという意
*4 μ'sの人気楽曲「Snow halation」・通称「スノハレ」では、ファンの手によって、最後のサビ部分でオレンジ色の景色に染め上げることが定番となっている
*5 ラブライブ!公式Twitterのツイート

——企画を行うにあたり、多くの人々を巻き込むこととなります。責任の所在を明確にしないことに対する懸念はあったのでしょうか?
大きな企画であればあるほど、発起人の名前を出すべきではないと思っています。チーム名ならまだしも個人名だと、「それ売名じゃん」という見方に繋がりやすいんですよね。
本人にはそのつもりがなくても、外から見たらそういう捉え方をされても仕方がない。企画を運営していくにあたってそういったリスクといいますか、マイナスになってしまうことはなるべく排除してあげる必要があると思います。
「こういう企画があるんだよ」「私たちはこういう運営・提案をします」という提示をして、そのうえでよければ、可能であれば是非やってくださいというスタンスが、前例のない日本ではいいのではないかという考えでした。
当初は名前を出さないというスタンスはあくまで「みんなでやる」ということが目的でしたが、そういった理由もあり、リスクヘッジの意味もありましたね。

——「みんなで届けるブレード企画」さんと企画のアカウントがまとまってからのアカウントを確認しました。(インタビュー当時)700人しかフォロワーがいないなかで3万人を動かしたというのは驚きましたし、Twitterの反応と実際の結果がいい意味で乖離したというのは、すごいことだと思います。
Twitterの分析もしていまして、700人に達したのは割と最近でした(インタビューは5thライブの月末に実施)。ライブの前日や、2つの企画がいい感じにまとまるまでは100人とかそこらで、少なくとも200人はいっていなかったので。
成功といいますか、綺麗な景色をみんなとAqoursにお届けすることができてから、私たちの企画に共感を得てフォローしてくださった方が増えました。今のフォロワーの半数以上はそういう方なので。
企画に興味があってフォローしていただいた方より、ライブ1日目の景色を受けて、共感をしてもらったという方が多い印象ですね。ライブ1日目の成功を受けて、あれはなんだったんだろうと探し出した方々がいっぱいいて、私たちの企画アカウントにたどり着いたんじゃないかなと思います。
ラブライブ!公式がツイートした画像にリプライを付ける形で、「この人たちがやってましたよ」と広めてくださっている方もいらっしゃったので、そこからたどり着いた方もそれなりにいたんではないかなと思います。

——Twitterでの告知のほかに、会場でフライヤーを配られていたと思うのですが、どれくらいの数を配られたのでしょうか。
1万枚用意して、2日間で6千枚程度配布しました。

——2日間で6万人に対して1万枚というのは、実際に配布できた枚数からすると適切な判断だったのではと思います。枚数の決定する根拠や判断材料はあったのでしょうか。
前例のひとつである4thの企画チームです。5万枚刷って1万枚も配れなかった、めちゃくちゃ余りに余ったというのを聞いていたので。それなら結果的にそれくらい刷ったところで配れない。
敷地内で配れればたぶん5万枚でも軽く配れると思うのですが、会場の敷地内で配ることははNGでした。許可が取れないんです。許可が取れたらいいのですが。

——敷地内でフライヤーを配布するために、許可を取る試みをされたのでしょうか?
もちろんしました。4thライブや3rdライブもそうだったのですが、みなさん色々な企画があり、公道で配布されていたのを知っていました。
4thライブのチームは、会場である東京ドームとラブライブ!の運営に確認をとったそうです。東京ドーム側に確認をしたら、ダメではないが控えてほしいという曖昧な回答があり、主催者に確認するようにと言われたそうです。
そこでラブライブ!の運営に確認をしたところ、NGとのこと。会場内の敷地は特に禁止だそうです。

——そこで道路上で配布するという状況が生まれたのですね。今回のメットライフドーム側の回答はいかがでしたか。
今回企画を進めるにあたり確認しましたが、基本的にはダメですという形でした。そこでルールに則り、警察の道路使用許可を得て公道で配布することにしました。必要なことをすべて調べて許可を取り、配布しました。

——メットライフドーム付近の公道というと、敷地の完全に外ですよね。最寄り駅は敷地内に直結しています。公道上でしか配れないという状況下で配布を決断したのは、勇気がいることだったのではないかと思います。
8割方人が通らないと思っていました。それでもやらないよりはやったほうがいいというのが一番の理由ですね。結果がどうなるかはわからないけど、認知度は上がると思いますし。
何よりも今回の5thライブでの企画にあたって、4thライブをはじめとする今までの企画者がやってきたことはできることは全部やろうというスタンスでやってきたので。やらなくて後悔するんだったらやって後悔したほうがいいだろうと。
もうひとつ言うと、合同企画になったことで、どうしても呼びかけだけだとまとめられないんですね(笑)。何か媒体がほしい。とはいえ通信に頼る方法だとあの混雑した環境では機能しない可能性がある。やっぱり紙って偉大だよね、いくら情報技術が発達しようとやっぱり紙だよねと(笑)。

また、Twitterをやっていないという方もなかにはいるので、それを踏まえた上でフライヤーを作ったほうが、幅広い人に知ってもらえると思いました。
今やラブライブ!のファンは幅広い年齢層がいるじゃないですか。会場に行くとお子さんから50代、シニア世代の方々も来ているわけです。その辺りも踏まえて、どうやって成功率をあげるか、どうやって周知させるか。
周知という点が一番苦労した部分でした。敷地内や会場内では配布の許可が取れないなら、問題のない範囲で公道上で配布や呼びかけをすることしかないなという話になりました。
Twitter上の人口はライブに来る人の人口より本当に少なく、参加者まで絞り込むとかなり少ないと感じています。Twitterを活用する学生さんもいれば、Twitterをやっていても企画に触れないという方が結構多いんですね。

4thライブの企画チームは特にSNS上での周知活動に力を入れていて、Web、Twitter、Facebook……ありとあらゆるSNSを使って拡散をする活動を積極的にしたようです。しかしながら、結果は芳しくなかった。
結局フライヤーで知ったよとか、当日まで知らなかったという方が思いの外多かったらしいのです。それを受けて私たちは基本的にはもちろんフライヤーの配布もするし、SNS上で拡散もするけれど、それに重きを置くのはちょっと違うかなと。もちろんやれることはなるべくやったうえで、という形ですね。


▲ Aqours 5th LoveLive! 〜Next SPARKLING!!〜 Blu-ray&DVD は1月8日に発売された

——それで最終的には会場内で呼びかけようと。
最終手段といったところですよね。みんなが一堂に集まってる場所がもう会場しかないので。最後は会場内で呼びかけをして、これでだめだったらもう仕方ないよね、という覚悟のなかでやっていましたね。

——ライブ当日企画チームの方にご挨拶させていただいたとき、6人で配布していると伺いました。
はい、6人でスタンド席を回りました。お恥ずかしい話ですが、企画全体のグループ人数は10人を切っていました。当日までの準備をしてきたメンバーとライブ当日にお手伝いをいただいた方を合わせると10人は超えて、でも20人には満たないくらいで。
実働部隊として動いたのはライブ1日目でたった7人でした。ライブ2日目に関しては流動的になってしまいましたね。チケットの連番者の都合で入場が遅れることもありました。
当日のシフトはかなり余裕がなくカツカツでした。「ここ空いてるんでお願いします」「そこまだやってないから俺行くわ」とか。

——あの広い会場内を動き回るとなると、人の量もさることながら、携帯電話も繋がりにくく、大変だったのではないかと思います。どのようにチームの連携をされていたのでしょうか。
会場内で連絡は取っていなかったですね。もともと会場内では連絡を取れるような環境ではないのが明白でしたし、何よりも人数と仕事量的に連絡を取る暇がないと思っていました。
ですので、開演前に作業分担を明確にし、だれがどこの区画を担当するか割り振りました。声かけが始まってからは、自分の担当が終わったらグループのSNSに一言入れてもらうだけで、あとは進捗具合と時間を見つつ臨機応変に対応した感じです。

——事前に決めた場所でライブが始まるまで呼びかけよう、ということですね。
ライブを楽しむことが大前提なので、企画チームとお手伝いのメンバーには、ライブが始まる前に自分の席に絶対に戻って楽しむ準備をしてくださいと伝えていました。
まず入場したら自席を確認したうえで持ち場についてもらって、大丈夫ですと合図をいただいてから、呼びかけを始めましょうという形で示し合わせていましたね。ライブが始まる10分前には自分の席に着いていてくださいと。
企画をよく思わない方もいるので、何かトラブルがあったらすぐに呼びかけを中止することにしていました。

——席で呼びかけなければならないとなると、チケットの問題や、連番者の都合などトラブルが生じると思います。ひとりだけの協力ではなんとかならないこともありますよね。
そうですね。呼びかけるメンバーを募るときに、事前に考えられるリスクをまとめた約束事を伝えていました。それでも呼びかけをやっていただけるならありがたいですということを伝えて、そのうえで了承いただいたメンバーに集まっていただきました。
それがメンバーが増えなかった原因のひとつかもしれないのですが。すべて理解していただいたうえで、連番者の同意や理解が確認できた方と一緒に呼びかけたので、動き始めてからはスムーズでした。

連番者によって色んな事情がありました。呼びかけする以上時間との戦いでしたから(笑)。開場と同時に入場して呼びかけしていただいたので。
例えば物販でグッズを買いたいとか、ガチャを回したいという人は、時間が厳しいというところも伝えました。協力者を募った際に説明しているなかで、それだとちょっと厳しいかもと言われるなど、お断りされたことも多かったです。 音信不通になったりもしました。
もちろん、拡散しますよ!と言っていただける方もいました。ライブ当日呼びかけの手伝いはできないけれど企画の参加はするよ、ブレードの色変えておくよ、といった感じの方が特に多かったですね。
やりたいけど会場に行けないからそこはやらせてね、という方も多かったです。すべてのツイートをRTしてくれたり。本当にありがたいですね。


▲みんなで作りあげた景色はBlu-ray&DVDの広告にも採用された

——企画全体のスケジュールはどのような感じでしょうか。
企画を立てたのは、2019年1月の上旬ですね、年明けてから。やろうかみたいなのは2018年12月頃から話していたのですが、本格的に始まったのは2019年1月の頭くらいです。1月の映画公開を受けて決まりました。
そこから会議が始まり、企画のTwitterアカウントは2月に立ち上げました。合同企画のアカウントは5月開設、結構ギリギリですね。フライヤーのデザインを始めたのも合同企画になってからなので。
「みんなで届けるブレード企画」さんとお話をさせていただいてどうしていくのかを決めつつ、ギリギリのタイミングでやっていたので、印刷とそれに対する道路使用許可の取得も含めて1ヶ月ないくらいでした。GW明けてから始めたので、デザインとかも1週間ないくらいでしたね。

——次回のライブに向けてなにか企画を考えていますか。あるいは今後企画を立てるチームに対して伝えたいことはありますか。
次回に関しては特に考えてはいません。また仮に我々がまた活動したからと言って次も成功するとは限りません。企画が注目された今だから「次もどうせ成功するでしょ」と思ってしまうとまず上手くいかないと思います。
今回私たちが成功できた一番大きな要因は、今までに企画をやってきた方々に話を聞けたからです。企画をやっていてわからないことがあったら、まずわかる人・やっていた人に聞いて、私たちはこうだったよ、じゃあ私たちはどうしようと。
本当に助けられっぱなしでしたよね、結果的には。前例があったからこそ改善するところをすぐ見つけられたり、こうしていけばなんとかなるんじゃないかという意見がすぐに出てきたので、スムーズにいけたのかなと思います。
上手くいかなかったから前例が無いというわけではなく、上手くいかない人たちがいたからこそ、私たちは今回形の上での「成功」ができたのではないかなと思います。

率直なところを言うと、これから私たちがそういう立ち位置になれればいいなと思っています。
要するに「何かをやろう」「何かをしたい」「みんなで楽しいことをしたい」という人たちが出てきたときに、私たちは「こういうことをしたよ」「そのときにこういうことが必要だったよ」「こういうことに注意すべきだよ」という土壌を作りたかったんです。
「Aqours Rainbow」が成功したから、次からは絶対に(企画を)やらないとダメだ!みたいなものは嫌なんです。
できたらいいのはもちろんですが、「みんなが最高の幸せになれて、最高のライブになれる」というアサミン(田野アサミさん)の言葉じゃないですけど。そうなってくればいいかなと。

今回インタビューで話したことで明確に伝わる部分もあれば、伝わらない部分もあると思います。企画を立てるとなると困ることもあると思いますが、そのときはアドバイスができればと思うので、是非私たちまでご連絡ください。
質問があれば受け付けますし、答えられる範囲であればもちろんお答えしますし、協力もいたします。むしろ応援したい気持ちはすごくありますので。成功するかどうかは別として、それがいいものであればもちろん応援します。
理想は、「全員がもれなく楽しめること」です。そこを突き詰めていってほしいと思いますね。やりたいと思ったことは口に出していいと思います。第三者からみて、どう受け取られるのか、その目線が一番大事だと考えています。

また、企画者同士で歩み寄る努力をしてほしいと思います。企画者が別、内容も別、曲もタイミングも違う……「何をしたらいいの?」という状況になることは避けるべきです。手を取り合ってベストな状態へと持っていってほしいですね。
たとえば情報の発信源が同一であれば、「わかりやすさ」という点はクリアできると思いますね。

——最後にインタビューをご覧の方にメッセージをお願いします。
Aqours 5th LIVEのあの会場で虹になってくださったすべての方にこの場を借りて感謝申し上げます。すべての企画は企画者の想いだけでは絶対に成すことはできません。
その場にいるすべての仲間たちの賛同や手助けの上に初めて成り立ちます。また、ライブの主役はそこにいるすべての人(もちろんライブビューイングも含みます)であることを忘れてはなりません。
私たちが思っていたように、キャストにもファンにもみんなが一体となって楽しめる空間を作れるようなアイディアがあればきっとみんなが幸せになると思っています。

最後に、
伊波杏樹さんが5thで言ったように、

「好きを好きでい続けることは難しいけれど、ずっと好きであってほしい」こと
を心に、楽しいこと、嬉しいことを
みんなと今後のライブでも共有できたら嬉しいです。

キセキは起こると知ったよ
Aqours Rainbow


※内容を一部修正しました

協力

取材協力:Aqours Rainbowチーム
写真協力:えむえむ様 ( @minamune ) 花丸鐵様 ( @2133F_KK02 )

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